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絵の練習

イラストや絵の上達には法則がある!上手くなる方法を知って最適な練習をする宣言

4月 26, 2020

イラストや絵の上達には法則がある!上手くなる方法を知って最適な練習をする宣言

こんにちは、こととまり(@kototomari)です。

プロフィールにも書いていますが、私は一度絵を描くことから離れています。
何かが上達することに至上の喜びを感じる変態な私ですが、ですが実際はある程度まで進むともう全然上へは行けなくなる、典型的な器用貧乏タイプでした。

絵から離れて10年以上経ちますが、今新たな挑戦を始めました。
もう一度、今度こそ壁を乗り越えてみせる、と。

勝算は・・あります!!
恥をかく可能性もあってめちゃめちゃ緊張していますが、こうして上手くなる前に公開しておくことで、「生存者バイアス」の掛かっていない情報を届けたい
それはもしかしたら、数年後・数十年後に誰かの励みになる、貴重な情報になっているかもしれないからです。

ものごとが上達する仕組みを知る

絵から離れていた間に、本を沢山読みました。人生経験も増えました。
そして初めて、上達というものにはコツがあること・上手くなれる人の練習方法を知ったのです。

「何かに秀でた人は、他の分野でも結果を出せることが多い」なぁと、常々思っていました。
その答えでもあります。

『1万時間の法則』という言葉を、聞いたことがあるでしょうか。
諸説あるのですが、特定の分野でスキルを磨いて一流になるために必要な時間として使われることの多い数字です。

私も練習時間はけっこうあったはずなんだけど、と思っていました。
ですが重要な項目が欠けていました。

上達するためには、時間以上に『記憶して脳の回路をつなげる』ことの方が重要だったのです。

ワーキングメモリとスキーマの構築

ワーキングメモリ

ワーキングメモリとは短期記憶のこと。
ワーキングメモリに入った情報は、ある期間内に長期記憶に移さなければ、記憶から消えてしまいます。

これは勉強方法としてよく挙げられているので、あなたもご存じかもしれません。
効率的な勉強方法は、「忘れる前に復習すること」ですよね。
こうして反復すると、脳はそれらを重要な記憶として長期記憶へ移します。

実はこれ、絵を描くことのような技術的な事柄であっても同じなんです。
習得したり、気付いたりしたことは、覚えているうちに繰り返して定着させないと消えてしまいます。

習得した長期記憶は、使用する時にワーキングメモリに戻され、有効に用いられます。
このとき、どの長期記憶を検索するか、インデックスが適切に形成されている必要があります。

また、検索された知識がワーキングメモリに出力されたとき、ワーキングメモリに余裕がないと、上手く出力ができません。
そのために、多くの知識が少ないチャンク数(まとまり)で出力できる状態が必要です。

スキーマの構築

スキーマとは、認知心理学で知られる用語で、あまり馴染みがないかもしれません。
知覚や認知、思考が行われる枠組みをスキーマといいます。

私たちは大きな荷物を受け取るとき、軽い物を受け取るときとは、明らかに違う受け取り方をしているはずです。
これはその荷物の大きさから、重さを推測するスキーマを使って、力を調整して受け取っているわけです。

この仕組みから、上級者は短時間で、正しい反応を返すことができます。
また何かを吸収するときも、短時間で正確に自分のものにすることができます。

これらはこの本から学びました。
できれば絵を描いていた、最初の段階で知りたかったですが、遅ればせながらも学ぶことができて本当に良かったです。

意図的な練習をすること

さて、具体的な練習方法に移りましょう。

何かが上達したいときには、既にできることではなく、今できていないことを練習する『意図的な練習』が必要になります。
絵に置き換えるなら、正面顔は描けるけれど横顔が描けないときに、正面顔の練習をいくら続けても横顔が描けるようにはならないわけです。

①少し困難な、克服するべき目標を立てる(できるだけ細分化)
②振り返りをし、分析や記録をする
③何度も練習し、意識せずともできるようになる

これらを繰り返すことが必要です。

かつての私は、これらを意識して行ってはおらず、ただ描きたいものを、描きたいように描き、目指すものが作れないと言っていました。
ですがこれは当然の結果でした。
目指すものを作るには、そのために必要な技術や経験を細分化し、自然にできるよう落とし込まなければなりません。

『空間認識が甘く描くときにあまり考えていない、ただ目の前にあるモノを移しているだけ』ということには気付いていたのに、『目の前にあるモノを描き移すときにその物の構造を意識するようにする、できれば目を瞑った状態でそのモノの構造を頭の中で描けるようにする』といったような意図的な練習は、いっさい行っていなかったのです。

あー昔の自分を殴りたい。

『意図的な練習』の概念はビジネス書を読むような方にならまぁまぁ知られているので、もっと詳しく知りたい場合には本を読んでみると良いかもしれません。

本は沢山読んだので、どの本からの情報か思い出せません。
恐らく色々なものの複合情報だと思います。
たぶんこれがかなり詳しかったように記憶しています。

意図せずともできるようになる

意図的な練習

意図的な練習を続けると脳に回路ができあがり、意図せずともその行動ができるようになります。
子供のころ、自転車の練習をした記憶をたどってみてください。
最初は、補助輪なしで乗るのがとても大変だったはずです。
ですが、練習を続けるとその行動を無意識で出来るようになります。

こうなって初めて、次の技術の習得ができるのですね。
一度に全てを意識して行うのは無理なのです。
無意識まで落とし込めて初めて、次の技術が習得できます。
自転車に無意識に乗れるようになって初めて、知らない道を走ることに集中したり、荷物を載せても問題なく進めるようになるんです。

これが上達の仕組みであり、私ができていなかったことであり、これからすると決めていることです。

成長曲線の意味

成長曲線のグラフを見たことがあるでしょうか。
何かを練習・達成しようとしている時、人は右肩上がりの直線としてフィードバックが返ってくることを期待します。
しかし実際には、低迷期が長く続き、理想とのギャップが生じます。
ここで多くの人が挫折したり、やる気を失ってしまいますが、ブレイクポイントまでたどり着かなければ、大きく成長することができません。

実際にやってみた

これらの法則を知って、私は本当に目から鱗が落ちました。
普通に生きていて気付かないことに恥ずかしくもなりましたが、でもそれ以上に、自分の何がいけなかったのか知ることができたことは嬉しかったのです。

次こそ、次こそは前よりも進めるかもしれない!!!!

そこで絵やイラストではありませんが、別の技術的な分野で『意図的な練習』を始めました。
期間は、2年半ほどです。
趣味程度の費用や時間しか掛けられなかったので、1万時間とはいきませんが、知識として知ったことを体現してみたいと思いました。

今回は先生についたので、この法則を体得するための絶好の機会ととらえました。
最初は習ったことをできるようになるのが楽しいです。しばらくの間は、気持ち良いくらいに上手くなります。

そして、自然にできるようになってきたところで新たな弱点についての課題をもらいます。
また『意図的な練習』を繰り返し、レッスン日に先生に披露します。
ここで、後退期を経験しました。
前回習得したことが、新たな課題に意識が向くことでおろそかになるんです。

最初に習って練習し、できるようになったことは、まだ『無意識』に行えるようなレベルまでは達していませんでした。
何も知らなければ、「最初より下手になった、先生の教え方が間違っているのかも」と思って混乱していたことでしょう。
これでは以前の私と同じです。

大丈夫、成長曲線は並行に進むこともあれば、一度沈むこともある。
大事なのはブレイクスルーまで諦めないこと。

新たな課題を意図的に練習しつつ、最初の課題も時々繰り返して練習します。
慣れてきたら、両方同時にできるように練習します。

後退期を抜けると、一気に次のステージへ上がることができました。

その後は停滞期があり、練習してもなかなか手ごたえを感じない日々が続きました。
レッスンのたびに、前回の課題の習得を確認してもらい、習得できてくると新たな課題をもらいました。

後退期も、停滞期も、何度でも繰り返しやってきます。
スランプを経験することもあるでしょう。

最終的には才能の壁はあるのかもしれません。
でもそれはまだまだ先の話。

こういったことに自然に気付くかどうかや、努力できるかどうかもきっと才能の一部なのかもしれません。
でも、もし私がこれらの法則を知ったことで、ブレイクポイントを突破できたとしたら―それは1度きりではなく、ずっとずっと、何度も続けなければならないことですがー私の長く停滞した経験も、誰かの役に立つことができる。

それもまた、素敵だなと思います。
それを信じて、進みたいです。

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