絵の練習

【模写のコツ・やり方】イラスト練習におすすめ出来るか、注意するべきことも紹介します

12月 17, 2021

困ってる人

絵の練習に”模写”ってあるけどどうやって練習したら良いの?
やる意味とかコツとかあれば知りたいな

イラスト・絵画ともに絵を描く練習としてまず挙げられる模写、『模写はできるけどオリジナルが描けない』失敗を克服しつつあることとまりが、やり方や気を付けるべき落とし穴についてお伝えします!

ことまり
背景画模写 id=
筆者はこんな模写を描きます

上の絵の模写元のイラストはこちらです。学んだ時の記録はこちら

グラブル模写
グラブルの模写

こんなのとかも。

長いのでブクマして時間のある時に読んでね!!

何のために模写をするのか、目的意識を明確にしよう

私だけでなく、ネットを巡回していると意外と多くの方が陥っていると思われる『見て描けば描けるけどオリジナルが描けない』問題。
これは目的意識が曖昧なまま、模写の練習を続けてしまうことが原因のひとつと思われます。

なので模写練習をはじめる前に目的意識をはっきりさせます。
基本的に模写には2つの意味があると思っています。

↑↑『模写はできるけどオリジナルが描けない』から脱した時の記録も合わせてどうぞ。

観たモノを観たまま描くデッサン的な要素

模写ができるということは、観たものをある程度の精度で複製できるということ。
ここに別の意味は必要無く、逆に先入観無く描けることが大事になってきます。

たとえば、「りんごを描いて下さい」と言われた時、
目の前にあるりんごがコレ

りんごを描く

だったとして、

左と右、どちらがきちんと観察して描いているか?ということが1つ目の模写の目的として大事な部分になってきます。
右の絵がダメということではありませんが、観察して描いているかどうかと言われると、怪しいですよね。

模写を上手く描く方法として、ひっくり返す、マス目を描いて比率を観る、図形でアタリを取る、など多くのやり方の解説が存在しますが、
これらは『観たモノをそのまま描く』ための練習方法です。

描かれているものが、純粋にどういう形で、どういう色で、どういう比率なのかという、そのまま複製するための技法。

※デッサンなどには物事の本質を追うような意味も含まれるため、ちょっと乱暴な表現ではありますが分かりやすく解説しました。

ことまり

まずこれが出来ないと模写をしながら学んでいくことが難しいので、これを進めている本やサイトが多いと思います。

のちほどやり方も記載しますが、落とし穴に落ちないために、まずは次の項目を読んで下さいね( `ー´)ノ

模写対象の素晴らしい部分を学ばせて頂くための模写

作者になり切って学ばせて頂くための模写です。
上の技法で模写をするんですが、その時何も考えずにただ見たまま描き続けていると、ある時期からほとんど何も吸収できなくなると思います。

  • 『なぜ』作者がそのように描いているのか、
  • 『どうやって』描けばそう描けるのか

という理解は、意識して学ばないと吸収できないからです。
そしてオリジナル作品を描くために大事なのはここの部分だったりします。
模写やデッサンをすればデッサン力は上がりますので無駄にはなりませんが、ずっとそれだけをするのは非効率で、私も含め多くの人が陥りがちな部分なのかなと。

ですので、自分の作品を作りながら、足りない部分・必要な部分を補うために模写をしていく、というのがおかしな方向へ行かずに済むやりやすい方法かな、と思います。

この項目は、もちろん模写をしなくてもある程度はクリアできます。
つまり観察すれば良いということなので。
しかし一度模写をしてみると分かりますが、ただ見て吸収しようとするのと、自分の手で同じ絵を描いてみようとすることでは”観える”ものは全く違うので、試してみてください。

描けないということは、観えていない、ということです( ;∀;)

モノのカタチを覚える暗記的な要素

模写に限定せずスケッチなども含めると、もう一つ別の要素も含まれます。

これはもしかしたら現代では、人によってはあまりやらなくても良いかもしれない。写真やネットが無かった時代に、画家たちがスケッチを書き溜めていったものに近いかもしれません。

つまり、沢山描くことでモノのカタチを覚えていく、という面です。

絵描きは毎回全ての要素を一から観察している訳では無く、いくつかの部分は前回までに描いた記憶を引っ張り出して描いています。
キャラクターの顔は見ないで描くけど服は資料を用意する、という方も多いと思いますが、これは顔を描いた回数が多いから出来ることなんですよね。

同じように、一から観察せずに描けるものが多ければ多いほど、想像力は広がりますし作画スピードも上がります。
この引き出しを多くするために、模写やスケッチをするのも良いと思います。

模写のコツ

単純な形であるりんごを例に使いますが、風景画やキャラクターであっても基本は同じです。

大まかな形を図形としてアタリで取る

模写元と自分の絵のサイズは合わせなくても大丈夫。
違うサイズを見比べることで、比率を見抜く力も養われます。

この場合は一番形が複雑な、正方形のすき間の部分を図形として捉えていきます。内側の方が複雑なモチーフであるなら、内側を目安にしても良いです。
要するに単純すぎる形だと形が同じかどうか判別するのが難しいので、難しい部分をわざわざ探すっていうこと。
りんごの円のカタチだけで判別するのは厳しいのです。

ここではりんご使っちゃったけどある程度フクザツな形のが最初は簡単です。根気は要るけど

ことまり

※上級者になるとすき間というよりはラインの傾きを見るようになってきます。

この時同時に比率も見ます。図形のカタチが合っていれば比率も合っているはずだし、逆もしかり。

形と明暗は同時に捉えていくのがデッサン流です。
今回は分かりやすくするため順序立てています。
白でくりぬかれた状態では形が合っているのかいないのか分かり辛いですが、明暗をつけるとまぁ合っているかなと判断しやすくなっていますよね。

イラストの場合は線画がメインのものが多いので、線だけでも良いと思います。慣れてきたら明暗や色を加えるとより勉強になります。

比率を意識する

デッサン・模写の比率

図形の形が合っていれば比率ももちろん合っているということなのですが、その図形はどうやって探すの?というと、基準となる点位置の比率を見ている人が多いです。
この場合は四角形とりんごの交わる点ですね。

最初はすごく難しいのですが、修正をきちんとすることを繰り返していけば徐々にできるようになってきます。

デッサンしている人

デッサンしている人が鉛筆をかざしているのを見たことがあるかもしれませんが、あれはモチーフと自分の絵を交互に計ることで、比率や角度が合っているかを見るために行っています。

難しければ方眼・マス目・グリッド線を使っても良い

最初はこれらを行っても、上手に模写するのは非常に難しいのが普通です。
どうしても難しければ、模写元・自分の絵それぞれにグリッド線を引いてみることもできます。

こんな感じ↓↓

これは描いた後から引いてみたものですが、この方法を行う時は最初にグリッド線を引いて、それを目安に位置を見ていきます。

グリッド線上の境界線(線として取っていく部分)に点を置いていくと、位置把握がしやすくなることが分かるかと思います。
この交差点はグリッドの半分くらい、こっちの交差点はグリッド3分の1くらいといった具合に。

その点を自分の絵のグリッド線上に置いていって目安とします。
デジタルならグリッド線を引けるペイントソフトが多いですし、アナログでは方眼スケッチブックを用いたり、定規で計って引いておきます。

線画の場合は外側の輪郭だけですが、実際は塗りもあると思いますので内側も全部取っていくことになります。

グリッド線を引くことで、対比の感覚をかなり補助することができます。
しかし初期の頃には良いかもしれませんが、補助されている分目を養うには少し足りません。
多少上手くいかなくても、できるだけ早い段階でアタリ模写へ移行することをおすすめしたいです。

私自身は、グリッドを利用した模写をしたのは名画の模写数回だけです。
デッサンや模写に慣れると、これらを頭の中で終わらせて出力できるようになります。多少のズレはありますが、大体合っていることが分かると思います。

模写・デッサン修正は諦めずにきちんとやる

これはカタチを見て取る能力を鍛える模写限定の事項ですが、修正はしつこいくらいやった方が上達できます。
逆に、作者から何かを学び取りたかったり改善したい部分の強化のために模写を行う場合は、理解できたらそこで終わりで良いと思います。

ひっくり返す・目を細めると誤差に気付く。1日置くのも有効

描いたものの修正方法です。
描いているとどうしても目が自分の絵に慣れてしまって、対象物との違いが分からなくなってきます。

そこで有効なのが描いた絵を逆さまにしたり、目を細めて対象物を見ることです。
すると新鮮な目で絵が見られるので、違いに気づきやすくなります。目を細めることは色情報を減らして明暗を見るためにも役立ちます。
時間を置いてから見るのも効果があります。

大まかな形を取った時点、比率も確認し描き加え、明暗を加え……のそれぞれで、しつこいくらい誤差確認をしていくと、修正能力が上がります。

自分の描いたものから距離を取って、離れて見ることも客観性を高めます。
PCで描いているなら印刷する・スマホで見る。
アナログで描いているなら写真に撮って見るなど、デバイスを変えることでも新鮮な目で見られます。

どうしても分からなければ重ねるという方法もある?

2次元の模写の場合、どうしても差が分からなければ紙やレイヤーを重ねてみるということができます。
しかしこれはつまりトレースに近いので、自分で違いを判断する力がつきにくくあまりお勧めできません。

学ぶべき項目がハッキリしている場合はトレースも有効なのでそういった時や、ごく少量の利用に留めた方が良いと思います。

エッセンスを学びたいときの模写用イラストの選び方

描きたいイラストに近い作家さんや、課題とする部分を練習できる対象を選びましょう。

先ほど紹介したグラブルの模写は、人体の形が間違いなくきれいであると感じているので選びました。
この人体の形をインストールできれば良いなという暗記要素も兼ねたものです。

グラブル模写
この模写は細かい部分はあまり合わせておらず、エッセンスを学ぶために必要なところだけ模写をしたもの。
緑で固まりをとらえ、オレンジで人体の形を描き出し、黒ペンで形の仕上げをしている。 立体感などをどのように線として落とし込んでいるのか、細かいシワの表現などがどうなっているのか考えつつ模写をした

描き方を想像すらできない場合は、メイキング動画を公開してくれている中から選ぶとやりやすいです。
記事TOPで紹介した風景画はメイキング動画を観ながら描きました。

デッサン的な(そのままを描く)学びがしたいときの模写用イラストの選び方

デッサン的にやりたい場合は特に好きな作家さんを選ぶ必要は無いのですが、その場合は2次元のものを選ぶより実際にデッサンをした方が、光や影の現象など全てに共通する自然事象を一緒に学ぶことができるのでおすすめかなぁと思います。
写真に撮ってしまうと、実際見えているものとは違ってきてしまいます。

ただし2次元を模写元にするとグリッド線も引けますし、自然物は光も影も複雑なのでデッサンとして再現する難易度は高いです。
自然物に輪郭は無いのでその辺りで躓きがちだし、いきなりレベルの高い練習をするのは挫折ポイントになったり非効率なことも多い。
なので自分のレベルに合わせて、ギリギリできるかもしれないものを選ぶと良いのかなと。
また2次元の模写では描いたものの比率や傾きが合っているかどうか、重ねて見たりすることができるのでその点でも有利です。

とは言えデッサンを独学で上達させていくのは結構難しいことなので、デッサンとして練習していきたい場合にはメイキングや本はある程度見た方が良いと思います。
上の動画は初心者が躓きがちな書き出しのイメージが沸きやすくて良いと思います。

この本は経過があまり書かれていないので描き方を知りたい場合には合わないと思うけど、何に注目すれば良いかが分かりやすかったのと、現在Kindle読み放題対象だったのでおすすめしておきます。上記のような無料の動画と合わせて読むと理解が深まるかも。

ただ、デッサンの醍醐味は自分で発見していくことでもあったりします。発見する力が後々活きてくることもあるでしょう。
まず描いてみて、必要と思った段階で助けを借りる、という方が遠回りに見えて近道だったりもします。
上の動画のようなデッサンは6~12時間掛けるのが一般的です。
時間を掛けることで自分の限界を超える経験もここで付けておくと良いです。

模写とデッサン、どちらを行うべきか?

イラストを描くのがメインの目的と仮定した場合ですが、

必要だと思ったタイミングで、必要なものを行うのが良いと思います。
理由は、最初に述べた私自身の失敗から分かるように、目的が無いままする練習は『練習のための練習』になってしまうためです。
以下では違いについて述べたいと思います。

デッサン:3次元の対象物を観察して2次元に描き起こす

模写との大きな違いは、他人の目を通さずに自然物から学べるということです。

写真であれイラストであれ、創作物には少なからず他人の目を通した表現が混ざっています。
3次元から学ぶことは、光・影・反射・色の変化・質感など、他人の目を通さない自然な状態をそのまま理解していく訓練とも言えます。

これはイラストを描くために大きくプラスになる要素です。
人間が自然に見たままの状態とはどんなものか、頭の中に構築しておくことができます。
またこれらが身に着くと、形の狂いや明暗のおかしさに気付くことができるようになります。(デッサン力と言われます)

本質を追求する・自分の作品へ昇華させるなどもっと深い表現力追求の手立てともなり得ますが、ここでは『イラストを描くための練習としてのデッサン』という位置付けなので、割愛します。

模写:他者の作品を写し取って再現する

模写元のものは写真であれイラストであれ、他人の目を通したものです。
基本的にこちらの模写をする時は、その作品の素晴らしいところを学ぶというスタンスです。

もちろん、単に比率など完璧に再現する練習として行うこともできます。
既に2次元になっているものなので、例えばマス目を引いて再現する訓練もしやすいです。

観たものを素早く正確に描く力が無いと、出力しようと思った時「上手く描けない」となりがち。なので比率を再現する能力は必要です。

しかしイラストを描く目的の場合、ある程度まで上達したら写し取る能力を上げることだけではなく、自分のイラストへ反映させるために行うことが大切。

ことまり

いま何を学びたいかによって選ぶと良いと思う。

まとめ:模写はおすすめだけどやり方に注意!

模写をする時は意識の持ち方に気を付ける。
これだけは自身の失敗からお伝えしたいですが、模写自体は非常に良い練習方法の一つなのは間違いありません。

  • 何のために模写を今しているのか意識
  • 観たものをそのまま描くのが目的なら形を正確に・きちんと修正する
  • エッセンスを学ぶためならその意識を持って模写する

デッサンや模写は妥協せずきちんと修正しながら続ければ、必ずできるようになります。
私もこれらに注意して、これからも頑張りたいと思います!!

-絵の練習