「頑張って練習したら、本当に上達するのかな……?」
「沢山時間を掛けて、報われなかったら辛すぎる」
この記事に辿り着いた方が知りたいのは、どれくらいの努力量や時間が必要か、頑張ればちゃんと上手くなれるのかといったことだと思います。
私自身不安でしたし、今でも不安です。が、一定地点までは来られたと思うので、ここまで来るために考えたことや調べたことなどまとめました。
このサイトは、これまで挫折しまくってきたアレコレを今度こそ乗り越える、というテーマで始めた実験ブログでした。
(最初に考えていた事←リンク先で続きを見るで展開できます。)
1年前のことです。
先日、イラストレーター登録をとあるサイトで行いました。
何とか一区切りついたので、実験での考察など、役立てて頂けそうなものを選んでまとめました。
こんなん書いたら偉そうだって嫌われるかな~と思うようなことも、考察として重要になる方がきっといらっしゃると思い、結構勇気出して本音で書いてます(笑)。何かしらのお役に立てれば嬉しいです。
「絵の才能ないと思うからやめといた方がいいんじゃない?」
絵を10年来で再開、正確には絵画→イラストに方向転換して再開するという話をした時にまず言われたのがコレ(笑)。
こんな話をするくらいだから仲の良い人で、これまでの私の絵や失敗など色々知っている相手です。
誤解の無いように付け加えると、自分でもそのことについては薄々分かっていて、割と根拠もあったので、この発言については客観的視点として感謝して受け取っています(もちろん今でも仲良しです)。
さて、それから1年。
「ナニクソ!!」の思いで走ってきました(笑)。
結論、絵は才能ではなく努力である程度までは誰でも上達できる!!
と、自分で言ってしまうのは何ですが、現代であればプロレベル辺りまでなら誰でも到達できるというのは多くの絵師さんが言っている言葉で、私が前半6ヶ月で学んだ場所でも言われていました。体験談はコチラ。
かつてやってみて「特定の能力が無さすぎてこれ以上進めない」で挫折からの、考え方を入れ替えての一念発起なので、実験の結果としてはまずまず参考になるのではないかと。
そしてもしそれが只の勘違いでは?と思ってしまう場合でも、こういうものは己の勘違いをエネルギーとして上達していくしかないものなので、自分は上手だ・まだまだ上手くなれるといった思い込みが強いほど、正の循環で進んでいけるものなのです。
なので客観視は一定地点から必要になっては来るものの、一旦は勘違いしてしまうのがやっぱり良いんだと思うよ!
イラストの上達に必要なのは才能よりも正しい努力
絵画の上達ができなかった期間が長く、その後も何かしらの結果が出せた訳ではなかった自分です。
今回は、努力の仕方を間違えないように・これまでと同じ方法(これで出来るようになると選んで結果が出なかったやり方)を選ばないようにというのはかなり意識して行っていました。
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イラストや絵の上達には法則がある!上手くなる方法を知って最適な練習をする宣言
こんにちは、こととまり(@kototomari)です。 プロフィールにも書いていますが、私は一度絵を描くことから離れています。何かが上達することに至上の喜びを感じる変態な私ですが、ですが実際はある程度 ...
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他の方のビフォーアフターの記事を見たり、動画でイラストのメイキングなど見たりして、その絵(自分より遥かに上手なイラスト)を描けている自分をイメージすることを、練習しながらずっと続けていました。
「何か出来る気がする」状態にまで持って行って、「出来なかった」時に、どの項目ができなかったかを分析することが出来ると、越えられなかった壁を少しずつ登れるようになっていきました。
特に励みにさせて頂いたのはこの動画です。成長ヤバいです……
この方はイラストの前には模型をされていたようで、絵を描いたことが無くても色々な経験が絵に活きてくるっていうのはどの分野でもきっとあるんでしょうね。
【模写は模写でも目的が違う】イラスト上達のためにどんな練習が必要か?
まず、初めてイラストを描く方は、練習などと考えずに好きに描いたら良いです。
好きなマンガ、アニメ、モチーフ(女の子・猫など)を選んで描いてみたいと思うものを描いてみましょう。
描いてみて、楽しければそのまま続けたら良いですし、描いているうちに「ここを何とかしたい」という場所がきっと出てきます。
そうしたらその疑問点を解決するための調べものや練習をします。
勘が良い方なら、恐らくこれを続けているだけでどんどん上達することができます。
一般的に言われている練習方法として、
模写
デッサン
があります。
これらをやっても伸びないと悩む場合、恐らくその自分の模写レベルがどのレベルまで達しているかを把握していないことが原因と思います。
模写が出来るとモノの形が取りやすくなるので、持っていて悪い技術では無いです。良いと思った形をそのまま持ってくることができますからね(ただし”そのまま”持ってこれるというだけです)。
この技術を伸ばすには、模写元にグリッド線を引き、ひっくり返して写したりする『先入観無くモノの形やすき間、角度を移す』練習が効果的でしょう。デッサンもこれに近いです。
このレベルの模写がある程度できると、テキストや動画、写真資料や他の絵師さんのイラストから何かを吸収しようと思った時に、整った形を出力できるので精度が上がります。
ただ、イラストの練習で行うと良いとされる”模写”にはもう1つの種類があるんです。
それは、『他の(目標とする)イラストの”良い”部分を発見・吸収するための模写』です。
見るだけで発見できることというのは少ないので、模写してみる過程で普段の自分の描くものとの違いを発見する、そしてそれを自分の絵作りに活かすための模写です。
イラストを描く時に言われることの多い『模写しなさい』はこちらを意味することが多いです。
どちらも必要なものなので、今の自分にとって必要なのがどちらなのかを意識できるだけで良いと思います。
必要になった時に行うのと、ただ漫然としているのでは吸収力が違ってきます。「ここはどうやって描くんだろう?」「このイラストはどこが素晴らしいんだろう」と意識しながら行えると断然違うので、いきなり練習に入らず、まず自分の絵を描いてみるのが大事なのですね。
よく、「模写しかできない」(以前の私です!!)という悩みがありますが、最初に描きたいものを描く、それを描くために必要だから模写をする、という順番にすると陥りにくい悩みなんです。
オリジナルを描く
模写やデッサンで技術を補うためのインプットをする
この繰り返しでイラストは上達できます。
ただし、この先には『インプットとアウトプットが上手く結びつかない』など別の壁がある方もいることでしょう。
オリジナルを好きに描き続ける期間が長すぎると、手癖が付いて修正に時間が掛かることもあります。
壁の大きさや種類は人によって違います。
考えることを放棄せずに、『自分にとって必要な技術や能力』を見つめられなければ上達はできないのだと、今回のチャレンジで私はやっと学ぶことができました。
後述しますが私はインプット力がめちゃくちゃ低い状態で変なクセを付けてしまっていたので、自己流に頼らず動画で学ぶことに決めました。
元々の状態と、イラスト上達の経過を時系列順に並べたよ
~6ヶ月
最初の6ヶ月はイラスト講座のパルミー月謝制を利用して、動画を見ながらお絵かきソフトの使い方を覚えたり、人物のバランスや塗りの基礎について学ぶことがメインでした。
この期間は細かく記録を取っていたので、詳細は別ページでも見られます。
前半6か月分は別ページの記録をメインとして、こちらでは大まかにご紹介していきますね。
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パルミーの評判?そんなことより俺の6カ月の軌跡見てってくれ【月謝制6カ月】
目次 パルミー月謝制のカリキュラム組んでみた 月ごとの目標と記録【パルミー月謝制~6ヶ月】 キャラクターを描くために今日までやったこと パルミーに決めた理由 パルミー月謝制のカリキュラム組んでみた 今 ...
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教材を見ながら最初に描いたのがコレ。コレの前にやったことの中に、少しだけ上手く描けている顔正面イラストがあると思いますが、あれは自分でも奇跡の1枚だったのと、全身にした時顔だけ描き込むのもおかしいのでこの状態となっています。
体はこれでかなり限界まで描いた状態で、描けたものを見て道が険しいことを再確認した記憶があります。
それでも、実はこの全身のアタリすらまともに描けない状態だったので、それが描けたということで、パルミーで道すじは決まったんだから頑張ればきっと描けるようになる、という前向きなイメージが沸いていた記憶も同時にあります。
これは講座を見ながら描いており、オリジナルではありません。
絵を描いてきた経験があってもコレだったので、実験と称して公開し続けなかったらたぶん自分に負けてしまってきちんと続かなかったと思う。
その後の1ヶ月~6ヶ月目頭のオリジナルイラストのみまとめました。
6ヶ月終了時はこちらです。
4ヶ月目までは全く想定外の進み具合で、苦しさが半端なかったです(笑)。
6ヶ月地点で目標としている場所にギリギリ手が届きそうなイメージが沸いたのが4ヶ月目最後のイラストを描いた時で、5ヶ月目の最後に自分の最も苦手とする項目を少しだけクリアできて、続けていく力が沸きました。
詳しくは1ヶ月毎に記事にまとめています。
1ヶ月目の記録
2ヶ月目の記録
3ヶ月目の記録
4ヶ月目の記録
5ヶ月目の記録
6ヶ月目の記録
この期間は基礎知識の習得や基礎練習がメインで、動画を観たり模写したりなどし、その月に学んだことの総まとめとしてのオリジナルを月1~2枚描くのを繰り返しました。総まとめとして出力できる範囲のオリジナル作品を作ることで、気持ちの挫折と学ぶ時間のムダを防いでいました。
インプットできていない部分はアウトプットできませんし、いきなり沢山のインプット&アウトプットをすることは出来ないと判断したためです。
それでも出力できると思わなかったレベルまで到達できるようには毎回していたので、決して簡単だった訳ではなかったです。むしろ毎回苦しいことの方が多かった!><
半年経過後~は独学です
パルミーの視聴期間が終了したので、後半は独学です。
この期間に関しての細かい学びはのちほど別記事に作成したいと思いますが、ここでは大まかに辿った道のりを記したいと思います。
6ヶ月で描いた量は、クロッキー帳約1冊分のアナログでの線画練習と、デジタルは塗り模写を2~3枚・オリジナル5枚ほど。丸模写は出来るだけ控えましたが(理由は後述)、する場合には自分のイラストとの違いや気付いたことを文字にして隣に添え、頻繁に見返すことで自分のイラストへ反映させるようにしました。また資料からスカートのプリーツや服のシワ、リボンの形について観察する時は「何故その形なのか」をいつも意識するようにしました。
線画が整わないから塗りをやっても違和感が消えないんだと気付いて(時間短縮のため)線画までのみで終わらせて量を描いたり、模写ではなく資料は見るけれど(目の形など)立体としてのエッセンスを抽出して自キャラで描き起こしてみたりなどの練習がメインで、資料を一切見ずにある程度のキャラクターの形が整ったところでカラーへ移りました。
『見れば描けるが見なければ本当に何も描けない』をようやく克服することができました。
仕上げるつもりだったのでTwitterに公開しなかったラフ。2月後半頃。コレを仕上げるために必要な情報や、もっと立体として綺麗な形にするためのバランスは?など周りに描き足している。顔の一部はスキャンしてPCで一部直している。このラフはこれまで描けなかったもの。資料有りきではなくイメージ有りきで描けたもの。このラフが描けたところでTOP画像の作成に入った。
前半6ヶ月ラストでもポーズ付きのイラストは形にできていますが、あの時との違いは『自撮りの写真やポーズ資料を参考にしなくても少しの形なら取れる』という部分です。
仕上げのイラストに入る段階なら資料を参考にすることはクオリティを上げるのに役立つ大切なことですが、ラフや構想の段階から全て資料を集める労力と時間は取れません。まずは沢山出してみることが大事なのに、その出してみるということが以前は出来ませんでした。
こんな躓き方をしない方も多いと思います。ラフが描けない…なんてあんまり聞いたことがありません。
つまりここは自分の大きな弱点であるという自覚のあるスキルでしたので、大きな壁でしたが、これを乗り越えることに注力しました。
ここまで来るのが本当に大変で、『想像力が貧相すぎる』弱点と、『そこからの立体物としての表現をする』ことの弱点を何とか少し克服できた感じです。
そしてようやく形に出来たのがTOPのビフォーアフター画像のイラストです。
服の端は描けるようになったけど真ん中がどうしても描けなくて、じゃあ細かい装飾の服なら真ん中も描けるから描こう、それをやればついでに立体把握もできるようになるはずと思ってデザインを決めました。
どれだけ時間を掛けても良いから、分からないところを適当に済ますことをやめました。これまでの自分の傾向からすると、1度でも出力できたものは次から短時間で描けることが多かったからです。
この後確認のために短時間で1枚、普通の服で描きましたが、丁寧さには欠けるものの明らかにこれまでと描き方が変わったと思います。
後半の塗りの練習は色模写を2~3枚やったのと、自分の作品を作る時に他の作品の塗りを見て、明暗や色の境界部分の分析をしつつ完成させるなどしました。
この1年間でイラストの練習に掛けた時間
最初の6ヶ月平均は、1日3,4時間でした(記録時間を足して180で割った)。
これにはパルミー講座の動画を観る時間が含まれており、恐らく実際描いていた時間はこの半分くらいかなと思います。
最初の方はデジタルペイントに慣れずクラクラしたり集中できずで、後半になるにつれてペースアップしています。
毎日コツコツというよりは、全く描かない日があったり10時間描いた日があったりとムラがあるタイプでした。動画を観るのは(観るだけなら)受動的な練習なので、気力が少ない日でも勉強できて、これでも私にとってはだいぶ習慣化できた方です。
記録時間は最後の方忙しすぎて付けたり付けなかったりもあったり、付け方も割と適当なのでブレはだいぶあるはず。
後半6ヶ月は、1日平均2時間弱くらいだと思います(記録を付けていないので前半との比較感覚値)。
前半頑張り過ぎたので燃え尽きていた期間もありました。
あと、もう何をして良いか分からない状態が長く続いた期間も多かったです。そんな時は「今は脳を休める時」と思って数日絵を描かないこともありました。すると数日前に脳内でこんがらがってパニックになっていた情報が、すーっと分かる時が来ることもありました。
前半ではパルミーの受講期間だったことや、学ばなければならない項目がデジタルの扱い・線を引く・立体として形を取る・色の塗り方・人体の構造など多岐に渡っていたため、こんな時には別の分野へ一度移り、脳の処理が終わった頃に課題へ戻ってくるといったやり方をしており、我ながら良い方法だったと思っています。
しかし後半では分離した課題というものは減ってきて、『これ以上塗りが上手くなるためには何はともあれ線画を整えるしかない』といった、課題の集約が起こってしまったため、その課題を乗り越えるためにするべきことのみに注力しました。すると、全てが繋がってアハ体験できるような機会は減ってしまったので、上達までになかなかの期間が掛かりました。ただし私の場合、これ以上目を肥やすことを避けたかったので(後述します)、この期間に課題点以外の余計なことをやらず、休んだり映画を観たりしていたのは今になると良かったことに思います。
イラスト練習したのに上手くならなかった!拗らせた方向け練習方法のヒント
ネットを見ていると、『練習しているのに上手くならない』という悩みを非常によく見かけます。
これ、経験者なのでめっっっちゃ分かります!!;
練習しても練習しても上手くならない。
良いと言われることはちゃんとやっているのに。
もう何をしたら良いか分からない!!
……辛いですよね;;
前述しましたが、私は絵を描くのは初めてではなく、デッサンなどの経験があります。
ただし見て描くことはある程度できるけれど、想像では本当に貧相なモノしか出てこない、という問題を絵画時代からずっと抱えていました。
で、その状態のまま絵を描くことから離れてしまったんですよね。
デッサンが出来ても、イラストを描くには別の能力が必要だった
人それぞれ、躓く場所は違います。
躓いた場所が、多数の人が躓く位置と同じなら、一般的に良いと言われる練習をすれば抜けられる可能性が高いのですが、同じ場所でなかったり、たとえ同じでも根本の原因が違う場所にあったりすると上手く抜けられない。
でも情報を探しても見つからない。
コレ、本当に苦しいです。
誰かに師事を仰げば抜けられることも多いと思います。
思いますが、私は絵画を先生に見て貰える環境にいたのに上手く抜けられなかったですし、上級者まで進んだ後はもう教えて貰うことってなかなか難しいんだろうなと想像します。
初心者のうちは、誰かや講座や本やネットでヒントを貰うことができます。
この時期に、自分で課題を見つけて解決していく力を身に付けるしか無いのだろうなと思うのです。
私の拗らせを改善した方法を例として紹介します
「見て描くことができる」が意外な足かせとなったのが1年の後半に入る頃。
一般的には模写やデッサンをやるのはとても大事な過程の1つなんだけど、手癖で出来てしまうので、模写をすることがほとんど練習にならなくなってしまった時期がありました。
記憶力があまり良くないので、ただ描き移すだけだとすーっと抜けてあっという間に消えてしまうんです。
『資料を見る』ことで綺麗な形を描くことは出来るのですが、それが立体として頭に残らないのがめちゃくちゃしんどかったです。また、綺麗に描けたといってもある程度までで、洗練された状態にはなりませんでした。
いくつかのモチーフが組み合わさると、ちょっとした角度のズレなどから途端に違和感が出たりしていました。
この改善のために、『同じモチーフをぐるぐる回してみた時こうなるのは見れば分かるんだけど、何故こういう形に見えるのか』だけを丸1日かけて考えたり、スカートの型紙を見て立体の補完などしました。
また、「目が肥えている」ことがめちゃくちゃしんどくて、技術的にも足かせになったように感じてます。本来は目を肥やすのはすごく必要だし大事なことなんだけど、技術力と目の状態があまりに乖離しすぎていて常にスランプ状態でした。
どのくらい乖離していたかというと、神絵と呼ばれるイラストの、セオリー通りではない場所、デフォルメと呼んで良いのかデッサンが違うのかという部分が見えるくらいです。見えるけど自分では描けない。
自分で描いたものがおかしいことは分かるけど上手く直せない、といった状態でした。
これはデジタル時代、いつでもSNS・ソシャゲ等沢山の作品が見られるようになってからは特に、私の他にも多くの人が陥っている可能性があるんじゃないかなと思います。
このスランプ状態が少し解決できたのがTOP画が描けた時です。
これもだいぶおかしいですが、差が縮まったのでやっと出発点に立てた感覚があります。
解決するために意識したのは、ただの模写をすることを一切辞めたこと・ただ神絵を見るのを辞めたことです。
これ以上乖離しないように、自分の技術力を上げる方だけを強化できるように意識しました。
具体的には、「こんな絵が描けたらいいな~」「何か好きだな~」目線での吸収を全てやめて、「この自分のイラストを仕上げるために参考になる塗りや形」としてのインプットに努めました。
常に脳がパニック状態(スランプ)だったので、素直に吸収できない技術が多くて結構回り道したなと思っています。
適当に描いてる時期をすっ飛ばしたけど結構必要な過程だと思った
短期間で上達されている方の過程を見ると、本気になる前にそこそこの期間描いている方が多くて、「普通に楽しみで描いていたけど上手くなりたいと思ったから頑張った」期間がギュッと詰まっている方が多いように思いました。
目立ちやすいから目に留まるだけという可能性も全然ありますが、一定期間集中して行うと伸びやすいというのは技術的なモノあるあるかなと思います。
「じゃあ最初からギュッと詰めて練習した方が効率的じゃん」と思ったそこのアナタ。
最初から詰めることには結構大きいリスクがあると思うのですよ。
最初からイラスト練習に入るデメリット
絵を描くことを嫌いになる
練習というか上達しようと思うと、見たくないものをしっかり見つめて改善しなきゃいけなかったり、苦しいことも多いです。
この期間に、好きだったものを嫌いになる方も多くいます。苦しい期間の前に、少しでも楽しんでおくとその後乗り越える力になる気がします。
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技術力が置いてきぼりになる
これは自分自身がすごく感じたことなのですが、技術と知識のバランスというのは結構重要で、このバランスが崩れると脳がパニックになってスランプを起こします。
スランプ状態はあまり良いことではなく(と、私は思っています)、プラトー状態を維持した方が良いと思います。
プラトー状態は簡単に言うと脳がパニックになっている訳ではなくて、単に練習量と知識量が足りずに伸び悩んでいる状態。両者をプラスしていけば自然と伸びていきます。
練習をするにしても、知識だけではなく技術も一緒に伸ばしていけるとスランプは起こしにくいと思います。
つまり、必ず手を動かしながら学び、模写だけでなく自分の作品作りと並行させるということです。
メリットもある
変な手癖を付けずに済む
私は絵画時代の変な手癖の修正に、かなりエネルギーや時間を取られました。
ここで言う手癖とは何も考えずに模写してしまうことだったり、立体感の把握が何だかおかしかったりしたんですよね。
人体を円柱の組み合わせに見立てて立体把握しながら描く時に、結構最後の方まで遠近と逆の線を引いていたりしました。仕上げ直前で気付いて直すなどを繰り返していました。
またイラストでは、落書きしていた頃の絵に何となく引っ張られて、こちらも修正するために正しい形を本気で描く時以外は一切描かないようにしたりなど、3ヶ月目辺りまではすごく意識して直しました。
素直に吸収できる人は、ちゃんと学ぶとやっぱり早いかも
ちゃんと素直に基礎から吸収できる人は、余計なプライドも無い分最初から学ぶのも良い選択肢なんじゃないかと思います。
実際デッサンを習っていた時も、順調にすごいスピードで上達していく方はいましたから。
難しいところですが、自分のことは自分・もしくは近くで自分を見ている人の意見を聞くなどして判断するしかないと思います。
これまで上手くできたことや出来なかったこと、得意や苦手を思い返して判断すると良いのかなと。
記事頭の方で紹介させていただいたYoutube動画のFAMYさんは最初から上達を意識されて描かれていますし、人それぞれとしか言えないものと思います。
この段階から「自分の練習方法はこれで良さそうだろうか?」「前回クリアできなかった課題を今回は出来ただろうか?」と意識していると、効果の無い練習をずっと続けてしまうことを避けられそうです。
まとめ【描いてれば上手くなるけど伸び悩んだら戦略が必要】
絵は才能ではなく努力である程度までは誰でも上達できます。
しかし、その”ある程度”が一体どこまでを指すのか。
「練習しても上手くなれない」という悩みが存在する以上、『自分にとっての正しい練習方法を選べていれば』という枕詞が付くのも間違いありません。
ただ、1度でも壁を乗り越えられたなら、その経験はきっと次に生きてくると思います。
そして、描き続けて上手くなれなかった人間が、いくつかのどうしても超えられなかった壁を越えられた、その経過はありのままに残せました。
私はこれまで他の分野でも上手くいかずに挫折したことが沢山あって、それらの根本の原因は絵を描く上での壁ととても似通っていた。
どうしても超えられなかった自分の壁を越えられた経験は、頑張ってきた自分への、これからの人生の大きなプレゼントになりました。
この先、どこまで行けるかは分からないけれど、この経験は他の分野でもきっと活かせる。
辛いことも多かったけど、頑張って良かったなと思っています。