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絵の練習

【ツァイガルニク効果とは?】勉強・仕事・恋愛のテクニックをイラスト練習に応用する

6月 26, 2020

「イラスト6ヶ月で上手くなる」チャレンジ中のこととまりです。
2ヶ月目に、こんな経験をしました。

UPした模写とはコレ
目の描き方講座【palmie】

結構頑張って描いたやつだったし仕上がりも気に入っていたので、次の日これを見返した時ほぼ何も思い出せる情報が無かったことに唖然としたのです。
モノの形も、表現方法も、ある程度は記憶できないと絵は描けません。
かなりショックでしたが、数回見返しただけで思い出せたので良かった。と同時に、ぼーっと描いてたらいけないことを再認識しました。

元々、見れば描ける状態までは持って行けたのに見ないとほぼ何も描けないのは、モノの形やシワの付き方などの法則を覚えようとしなかったからだと推測しています。
学習したことを忘れてしまっては意味が無いし本当に勿体ない。
1つ1つ完了させていくとスッキリするし焦りも減るけれど、敢えて途中で置いておく『ツァイガルニク効果』を絵の練習にも取り入れてみることにします。

分かりやすく解説していきますね。

ツァイガルニク効果とは

ツァイガルニク効果とは、『人は達成できなかったり中断している事柄を、達成できた事柄よりもよく覚えている』という心理現象のこと。

ドイツの心理学者クルト・レヴィンが提唱し、リトアニア出身で旧ソビエト連邦の心理学者ブルーマ・ツァイガルニクが
「目標が達成されない行為に関する未完了課題についての記憶は、完了課題についての記憶に比べて想起されやすい」との事実を実験的に示しました。

勉強の記憶方法として、”キリの良いところで終わらない”といったものも、この効果を狙ったものです。
「最後まで終わらせたい」「早く続きをやりたい」といった緊張感を持つことで、記憶に残りやすくなります。

ツァイガルニクの実験内容

ツァイガルニクが行った実験は以下のものです。

グループを2つに分け、グループ1は最後まで課題を完了してから次の課題へ移行。
グループ2は課題を途中で中断して次の課題へ移行。

それぞれに複数の課題が与えられ、全て完了した段階で「どのような課題があったか」と質問した。
すると課題を中断したグループ2の方が、グループ1の約2倍の課題数を回答できた、という結果になった。

これらの結果から、ものごとを問題なく完了するよりも、中断した方が記憶力を向上させることが実証されました。

勉強や仕事・恋愛でも使われるツァイガルニク効果

勉強や仕事のテクニックとして使われる

「集中力が続かない」人に勧められることの多い『ポモドーロ・テクニック』は、物事の区切りではなく時間で区切って仕事を進める時間管理術です。
こうすることで、キリの良いところで休憩を挟むのに比べ「早く続きをやりたい」という心理が起こり、集中力が続きやすくなるのですね。

また記憶の面でも、長く緊張感が続くことで定着しやすくなると言えるでしょう。

恋愛での駆け引きに使われる

大満足して終わらせない、また会いたいなーと思わせるギリギリのラインで引く。
こんな恋愛テクニックを見たことはありませんか?

こちらも「続きが気になる」特性を利用し、気を引くためのテクニックのひとつと言えます。
お付き合いが始まったり結婚して相手を手に入れたと思うと他の人に目移りしてしまう、という現象が起こるのも、未完了のうちは強烈に「続きが気になって」いるのかもしれないですね。

マーケティングで使われるツァイガルニク効果

ツァイガルニク効果はマーケティングの世界でも大いに利用されています。
物語のクライマックスで途切れるドラマ、毎日1話だけ読めるマンガアプリ、ちょっとずつ付録を集めることでコレクションが完成する雑誌。

「最後まで完成させたい」「続きが気になる」効果はこんなにも強いのです。

こととまりはイラストの練習にこんな風に応用します

私は今パルミーという通信講座を利用して絵の勉強をしているのですが、基本的にはひとつずつ講座をクリアするようにしていました。

6カ月でイラスト上手くなるチャレンジ!パルミー月謝制のカリキュラム組んでみた

これは私の「知識だけを学んで身にできない」欠点を補うためのもので、実際きちんと毎回課題を仕上げてから次へ進むという、私にとってはかなり苦手だったことをクリアできたというメリットもありました。

一方で最初に挙げたように、『昨日学んだことを覚えていない』という弊害もうまれました。
いやー、これはほとんどの方はこんなことにはならないと思うんですけども。勉強と違って手を動かして描いているものなので、そう簡単には忘れないと思います。

と言っても私には鬼門であった訳なので、対策する必要があります。
そこで対策として、

・現在動画を見てそこから学んだことを描いてみる、を1ターンとしてやっているのだけど、一気にここまでやってしまわない。
・何となく思い返せるようにメモを取ったりしながらAの動画を途中まで、もしくは最後まで見る。
・Bの動画をメモを取りつつ見る。
・Aの動画を見切った後Aの課題を途中まで描く。
・途中まで描いたらBの課題を描く。
・Aの動画で重要だった部分どこだっけとメモを見返しつつ課題を仕上げる。

の流れでやっていきます。
UPする時は完成した時になると思うけど、基本的に同時並行でいくつかやっている状態にしてみます。
仕上げるべき課題や作品は必ず仕上げることは変えないようにして、「知識だけを学んで身にできない」欠点が再燃しないようにします。

ちょっと注意点

「あれ、ちょっと待って?
マルチタスクとか、未完了のものごとはストレスになるし非効率だから避けるべき」って文章を読んだことがあるんだけど・・と思った方もいるかも。

ポモドーロテクニックでは未完了といっても休憩時間が終わったらまた元のタスクに戻るので、マルチタスクでは無いし未完了時間は休憩の5~10分だけです。
ですが私がやろうとしているのは、Aの課題を途中で放置しつつBの課題に取り掛かり、しばらくAには戻ってこないという方法。
だって途中で休憩してまた元のタスクに戻るっていうのは(絵を描くのは時間が掛かるので)普通にやっていたことだったから。

学校の勉強で例えるならば1日に数学をやり英語をやり国語をやり、家で今日の復習をして明日はまた英語をやり国語をやり社会をやり……っていうイメージです。
一学期は数学だけ、二学期は英語だけ、ってしないですよね。こちらに近いと思います。

今回は課題を仕上げるだけの学習内容を頭に残したまま次の学習を行うので、脳に負担があると思います。
やり過ぎないようには注意したい。
やるべきことを先延ばしにすると早死にするというデータがあるくらい負担なのです。

でもある程度は頑張った方が良さそうです。これで解決すると嬉しい。うーん

やってみた結果も後ほど!

やってみて結果も後ほど載せます。

参考までに、私の記憶力はアニメや映画でも、何度も見返したりよっぽど好きだったもの以外は数年前のものがあまり思い出せないレベル。
ただし短期記憶は問題ないのと記憶に残すと決めたものは残るので、試験とか受験とかは全然問題なかったです。

この辺も人によって違うだろうから、人のやり方をトレースしても上手くいかなかったりするんですよね。
ただ人間の根本的な性質や仕組みなんかは知ってみると活かせる場合が多いので、できそうならやってみるようにしています。

同じタイプの方は、数か月後にもし私が上手く進めていたら、参考にしてみてください。

追記:やってみた結果

ツァイガルニク効果を応用した練習方法はかなり良かったように思います。(自分比。レベル感を知りたい方は以下記事をご参考ください。)
ただ、6ヶ月のチャレンジ期間中は結構ムリめに頑張っていたのもあって中断が影響したのか分かり辛くはあるけども、疲労感はやはりだいぶ大きかったです。

でも忘れることも少なくなったし、前の手順やコツを記憶している分、新しいことを学んだ時に脳内でそれらが結び付きやすく新しいことも覚えやすくなっていった。

やってみた感じとして脳疲労と効率の丁度良いバランスを取るには、小学校の1~5時間目の学科切り替えのイメージでいくと良さそうでした。
ある程度理解できるところまで進めてから次の課題に移り、次の課題がある程度終わったら前やったことの振り返りをして、何をしたか意識的になるということです。

でも脳疲労がすごいことを許容するなら最初に紹介した中途半端な中断の方がやっぱり効率が良かったから、ある程度まんべんなくイラストの基礎を学んだ今は、本当に苦手な項目だけを定期的にやって中断状態にしておくのが良さそう。(課題1~2個ならそこまで脳疲労すごくもならないし)
というのが私的ファイナルアンサーです!!

…あれ、苦手なところは多分プロのイラストレーターさんも定期的に練習してるだろうし、
あぁ、やっぱり行きつくところは同じ、、でも、こういう基本的なことに気付かないからこれまで失敗続きだったんだろうから、
何で上手くいかないか検証して記事にできてよかった。
同じタイプの方に届きますように。

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